2008年04月28日

蛇神という憑物

横溝正史の『獄門島』を読んでいた。
すると物語の終盤で
「この中国筋にはカンカンたたきという筋のものがある。
四国の犬神、九州の蛇神・・・」
という記述があった。

犬神は横溝正史自身が有名にしたものであるし、よくマンガ
や読み物の題材にも使われるので馴染みもある。
気になるのが”九州の蛇神”というもので、確かに蛇という
生き物も特に白蛇などは神として祀られているし、蛇を題材
とする伝説や神話なども世界中で散見される。

ただこれは日本の民間信仰なので趣を異にするような気がする。
九州の蛇神というものが有名なもので、私の不明で知らなかった
のであればすぐに出てくるだろうと検索してみたが、どうもはまる
ものがない。
このブログには当該箇所が引用されていたが、
蛇神そのものに焦点をあてられているわけではない。

こうした類の民間信仰というのは地域で細々と伝わってきたもので、
小松和彦氏などが憑物を有名にしたからわかっているような気になって
いるだけで、その多くはほとんど紹介されていない。
いやそれよりも残念なのは多くの民間信仰は時代とともに消えて
いっているのだろうということだ。

『獄門島』は小説であるからこの記述も創作が入っていると考えられ
もするが、横溝正史が断片的にでも持っていた知識が書かれていて、
それが今はすっかり失われてしまっているのであればやはり残念
である。





posted by ryuga at 16:28| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
岡本綺堂の半七捕物帳 あま酒売にも同じような表現があります。
Posted by ぽ at 2012年12月07日 03:01
ぽさん、貴重な情報ありがとうございます。
岡本綺堂の〜と出てくるのが凄いですね。
(幻想文学を読もう!)と大昔に結構時間
がある頃に思いほとんど読めなかった作家さん
の一人です。機会があれば読んでみたいと
思います。
Posted by ryuga at 2012年12月11日 21:42
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